気にはなってました。『バテンカイトス
(感想)』や『バテンカイトスII
(感想)』のファンなので、モノリスソフトの新作と聞いて期待しないわけにはいきません。また、心に残るゲームベスト3というスレで、やたらゼノブレイドの名前が連発されてるのでここは実はゼノブレイドスレなのか?と期待はやたら膨らみました。
しかしここ数年は、出張ばかりで週末しか自宅に居ないことが殆どだったので、気にはなってたものの今まで手にしてませんでした。しかしたまたま年末年始は出張無くて二週間くらい自宅に居れる状況になったんで、思い切って手を出してみました。
そしたらもう、終いにはまみりんから「Wii捨てるか、私たち捨てるか、どっちか選べ!」って怒られるくらい遊んでしまいました。新年始まった早々ですが、今年これを超えるゲームをプレイできるのか心配で仕方がありません。こねこはミルクを飲んだら水は飲まなくなるんだぜ?
製作者自ら「今までのRPGで嫌な部分を極力取り除こうとした」と言われているだけあって、RPGでの嫌な常識がことごとく撤廃されてて快適です。多少気になる点も幾つかあるんですが、それでも満足感が凌駕して打ち消してる感じなのです。この充実度は只事ではありません。
個人的にシステム面で一番ビックリしたのが、死んでも特にペナルティが無く、すぐに直前からやり直しができる点です。凄いのがボス戦であっても再開地点から何事もなかったようにやり直しできるんで、今までありがちだった「ボス前に長いデモ見せられて、死んだらまたセーブ地点からデモ見なおすところからやり直し」って苦痛が無くなりました。有りそうで無かった快適さです。また、初見のデモであっても+ボタンで一気にスキップできるので、同じムービーを何度も見せられる苦痛がありません。
他に快適な点を挙げると、MMORPGみたいにシームレスに移動や戦闘が行える点です。やっぱりいちいちエンカウントが起こってロード発生して、って流れを寸断するような事が無いのはストレスが無くて良いですね。その上どこでもセーブできるし、一度訪れた場所は瞬時に移動できるんで、なんかやめどきを失ってズルズルとプレイしてしまいます。
ストーリーもかなり満足しました。二柱の巨神の上に成り立つ世界、という独特の世界観であるものの、わかりやすく王道な感じで入り込みやすいです。要所要所で意味深な伏線(と言うか分かりやすすぎて前置きといって良いほどの)があるんで、なんとなく先でどうなりそうか分かるかな、とか思ってたんですが、それでもヒネリがあったので中盤以降は先が気になって仕方がありませんでした。
プレイ前は正直「幾ら何でも『バテンカイトス』シリーズほどの衝撃度は期待できないだろう」と侮ってましたが、今回も驚きがありました。どっちが衝撃的だったかと言われると悩むくらいだし、そもそもムリに優劣付ける必要はないかな。面白かった!と素直に言いたい気分です。
未来視(ビジョン)という要素が、ストーリーだけでなくシステムに絡んできた部分も好印象です。ビジョンにより戦闘に緊張と戦略性が加味されていて、かなり面白いです。ジェムシステムでスキルを自由に付け替えできる点とあわせて、戦闘はかなり単純作業から開放されています。ただボタンを押しているだけ、という感覚はないですね。
と幾つも良い点があるんですが、個人的に一番良かった点を挙げるとすると、世界を冒険する感覚、これが何よりも素晴らしかった。背景と音楽の美しさもさることながら、本筋と離れたところに行っても何かしら発見や驚きがあるのが凄い。どこでもセーブが出来て、戦闘もシームレスなので結構ギリギリ逃げられるし、死んでもペナルティが無いから結構無茶な散策ができるので、歩いた軌跡が全く無駄にならないシステムということもあって、いつもはストーリー優先でRPG進める人間だというのに、けっこう寄り道してこの世界の隅々まで探検して、この世界の中にどっぷりとひたってしまいました。
- 最初はそんなに面白いと思ってなかったんですが、巨人脚で敵と戦ってたら突然音楽が変わってバルバロッサに襲われてて死に物狂いになって逃げ出して、全然目的地と違う場所にたどり着いてしまった瞬間、このゲームの楽しさを感じ取れました。目的地に行くだけがゲームじゃない、と。
- 初めて秘境を発見した時の興奮は忘れられません。難敵から逃れ、少しずつ坂を登った後に見えてきた、あの眺めの良さ。全くストーリーには関係ないのに、このゲームの要素としてとても重要と感じます。世界を冒険する、それを感じさせてくれるという点で。
- フィヨルンが冒頭からあんな事になるなんて。てっきり回復係になるかと思ってたのに。その後復帰したときは本当に安堵しました。ゲームのキャラだというのは理屈じゃ分かってるんですが、仕草や話し方がいじらしく、自然と皆に好かれる人物になっていたからこそ、心の底から安堵したのだと思います。
- 最初は復讐のために旅に出る、と明言していたシュルクの心境が少しずつ変わっていくのが良かったです。
- ニコニコ動画でWebアンケートで人気のあったイベントが公開されてました。
「敵との対峙」が名曲過ぎますし、音楽とセリフのタイミングも計算されているし、セリフもやたらカッコよくて先の展開が気になる終わり方だし、納得の一位ですね。
- シュルクとラインの仲がよすぎて、腐女子向けの同人誌が絶対に出てるんだろうなと心配してしまいました。当のラインはカルナに夢中だからんなことないとは分かってるんですが。でも腐女子の方々の想像力は俺みたいな凡人を遥かに超えてるだろうから、もっと強烈なのがあるのかもなぁ(見なくていいものは探さない主義なので独り言を言うだけで留めておきます)。
- 「今年の伝説の勇者」から「押し付けられたような気がしてならないんだけど」の流れは、シリアスな展開の中での清涼剤でした。
- 初回の監獄島のクライマックス感が凄かったですね。実は中盤でしか無く、真相がまったく見えてない状態だったものの、あの危うい雰囲気は只事ではなかった。本当に自分たちにやっていることは正しいのだろうか、自分の立っている地面は揺らいでいないのか、という感覚。
- 顔つきの正体、テレシアの正体、巨神の餌(兵糧攻め)、と驚くポイントが多かったとは思いますが、個人的に一番驚いたのは、エギルの回想シーンでザンザのことを以前の本名、アガレスと呼んだ瞬間。地味だけど今作で一番驚いたシーンかも。
- エギルが機神となって戦う時、巨神への攻撃∞をビジョンで防ごうとするシーンは鳥肌立ちました。熱すぎ!
- エギルとの和解のシーン、顔つきが変わった瞬間がよかったです。それだけにその直後の急展開には驚きました。そのあとでエギルが落ちそうになってるシュンクを救ったのがさり気ないけど上手い見せ方でしたね。
- ラスボスの前から戻れない、ってのだけは残念でした。ラスボスで勝てなくて、鍛え直したあとでディクソン戦からやり直した時だけはシステム的に苦痛でした。まぁディクソンのあの最期の処理の都合上ああしたんでしょうけれど。羊飼いに憧れた羊が、ずっとあの場に残っているのも絵的に変だったからかもなぁ。とはいえ他のゲームに比べたらまだラスボスまで行くのは酷くないかも。ボス戦始まるまで10分何もないところを歩くとか、二時間くらいダンジョンさまよって死んだらやり直し、とかに比べたら大したことないか。
- ディクソンはなんだかんだで嫌いになれなかったキャラでした。まぁゼノブレイドは敵役含めて嫌いなキャラが居ないゲームではあったんですが、その中でも上位につけるくらい印象的でした。一見、挙動と言動があってないような矛盾さがあるようにも思えるんですが、人間そう単純じゃない、という風にも思わせてくれる風情があったのではないでしょうか。シュルクのことを息子みたいに感じる面もあったのかな、って思います。
- ザムザが「友が欲しかった」という気持ちは嘘ではなかった、というくだりに少しの救いがあったように思え、印象に残りました。
- クリア後に見ると、とても、とても、懐かしい。
クリアした後は少し寂しくなる、この感覚は名作ならではのものだと思います。プレイ前は少し懐疑的なところもあったんですが、クリアした今なら自信を持って言えます。RPG好きなら絶対プレイすべき
ゲームだ、と。Wii持ってないなら本体ごと購入してでもプレイすべきだ、と。